外国人は失業保険を取得できるのか 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

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外国人は失業保険を取得できるのか 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

2025/03/16

2025年3月19日最終更新

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の糠信 一善(ぬかのぶ かずよし)です。
本日は、
外国人にも失業手当は支給されるのか
について紹介いたします。

尚、サイトが重くならないように、画像の画質を落とす処理をしてありますので、あらかじめご了承ください。
その代わり、サクサク画面遷移しますし、スクロール時もカクつきません。
皆様のデータ通信量を抑えます

そう…、ですね…。
外国人の方も転職したり、退職したり、私たち日本人と同じなわけですから、失業保険を受けられるんですかね…。
でも、失業保険ってよくわからないんですよね…。

お気持ちわかります。
失業保険について詳しい方はあまりいらっしゃらないです。
今回のブログについて、先に結論を申し上げてしまいますと、就労系のビザ(在留資格)を持っている外国人の方が失業保険を受けることは可能ですが、失業保険を受給することが後々良いことにならない可能性が高い…、と思慮しています。

どうして、良くないのか…、失業保険がどういうものなのか…、在留カードを持っている外国人にかけられている制限がどういうものか…、一緒に確認していきたいと思います。
厚生労働省と出入国在留管理庁の2つのサイトの内容も確認していきます。

失業保険ってどういうもの

まずは、失業保険がどういうものか、一緒に確認していきましょう。

下の画像をご覧ください。
厚生労働省の公式サイトになります。

 ホーム
→政策について
→分野別の政策一覧
→雇用・労働
→雇用
→雇用保険制度
→Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~

で以下の画像のページにたどり着けます。

そうだね。
関係省庁の公式サイトでエビデンスを確認するのが大切だよね。

よし。
内容を確認していこう。

まず…、失業保険について大切なことをお伝えします。
一般的に失業保険と言われているものの正式名称は、『雇用保険』です。
ですので、厚生労働省のサイトでは、失業保険のことを、雇用保険、で説明しています。
したがって、雇用保険の内容が一般的に言われる、失業保険、になりますので、混乱しないようにお願いいたします。
混乱しないよう…、
雇用保険や基本手当の言葉に、(失業保険)
をつけてこのブログを進めていきますね。

失業保険(雇用保険)は一定の受給要件を満たした方のみ受給

失業保険(雇用保険)の受給要件についてです。
失業保険(雇用保険)は一定の受給要件を満たした方のみ受給できます。
失業した方全員が受け取れるわけではないんです。
下の画像をご覧ください。

うゎ…。
赤い枠にきちんと書かれていますね。
しかもQ1で…。

Q1 雇用保険(基本手当)(失業保険)は、会社を退職すれば、必ず受給できるのでしょうか?
A 雇用保険(基本手当)(失業保険)は、失業された方が安定した生活を送りつつ、1日も早く就職していただくために給付するものですが、雇用保険(基本手当)(失業保険)は退職すれば必ず受けられる保険ではなく、一定の受給要件を満たした場合のみ受給することができます。

ですって…。
最後の下りを読んでがっかりされる方多いと思います。

う…。
勤労層の僕としては既にがっかりだ…。
必ず受給できるわけではないんだね…。

雇用保険(失業保険)の受給要件

そうなんです。
雇用保険(失業保険)は必ずしも受給できるものではありません。

そして、残念ながら、今回のブログの中に嬉しい話は出てきません…。
雇用保険(失業保険)の受給要件についてです。

下の画像の赤い枠をご覧ください。
まず、原則として、離職前2年間に被保険者期間(※1)が12か月(※2)以上必要になります。

※1 過去に基本手当(再就職手当を含む)(失業手当)または特例一時金の支給を受けたことがある場合は、その支給を受けた後の被保険者であった期間のみが算定されることになります。
※2 離職日から1か月ごとに区切った期間に賃金が支払われた日数が11日以上ある月を1か月とします。
また、このように区切ることにより1か月未満の期間が生ずる場合、その1か月未満の日数が15日以上あり、かつ、その期間内に賃金が支払われた日数があるときは、その期間を2分の1か月として計算します。

う~ん…。
※印の難しいところはともかく、まずは原則として、離職前2年間に被保険者期間が12か月以上必要となるんだね。

そうだね。
おばあちゃんのいう通りだね。

受給条件はまだ続きます。
以下の画像をご覧ください。
赤い枠のところに、
加えて、雇用保険(基本手当)(失業保険)の給付は、雇用の予約や就職が内定及び決定していない失業の状態にある方のみ支給されます。
と、書かれています。

失業保険なんだから、失業中に支給される手当なのはわかるよ。
でも、赤い枠の中に失業の状態がどういうものか書かれてあるね。

どれどれ…。
・積極的に就職しようとする意思があること
・いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)があること
・積極的に仕事を探しているにも関わらず、現在職業に就いていないこと

と書かれてあるね…。

う~ん…、『積極的』という言葉が2回も出ているよ…。
どうやら…、条件がある感じだね。

そうですね。
雇用保険(失業保険)は退職された方が、必ず全員受給できわけでもなく、条件があります。

後程フローチャートが出てきますが、雇用保険説明会にも出席しないといけないですし、待期期間や給付制限もあったりするので、すぐに雇用保険(失業保険)が給付されるわけでもありません。

さらに赤い枠にはこのように書かれてもありますね。

例えば、次のような方は受給することができません。
・妊娠、出産、育児や病気、ケガですぐに就職できない(※5)
・就職するつもりがない
・家事に専念、学業に専念
・会社などの役員に就任している(活動や報酬がない場合は、住居所を管轄するハローワークでご確認ください)
・自営業の方
など

(※5)受給期間の延長申請ができる場合があります。

結構書かれてありますね。

待機期間と給付制限

そうなんです。
雇用保険(失業保険)の需給には色々と条件があったりしますが、重要なのはここからです。
待機期間と給付制限です。
以下の画像の赤い枠のところに書かれてあります。

そうですね。
まずは、赤い枠の内容を確認していきましょう。

受給資格の決定を受けた日から、失業の状態が通算して7日間経過するまでを「待機期間」といい、この間は基本手当(失業保険)は支給されません。

いきなり、失業保険の受給に7日間の制限を受けるのですね。

もう一つの赤い枠は、

自己都合で離職された方は待機満了の翌日からさらに原則2か月間(過去5年間に2回以上自己都合で離職している場合は3か月間)、懲戒解雇で退職された方は3か月間、基本手当(失業保険)は支給されません。
これを「給付制限」といいます。


これ…、結構キツいね…。
大体の離職って自己都合だから、待機満了の7日とそこから2ヶ月間は基本手当(失業保険)の支給はされない、ということだよね。

ここでの待期期間の7日間と、自己都合退職による給付制限の2か月間…、過去5年間で2回以上自己都合退職している場合は3か月、を覚えておいてください。

後程また出てきます。

雇用保険(基本手当)(失業保険)は受給手続きをしてから、どのくらいで支給されるか

次は、雇用保険(基本手当)(失業保険)は受給手続きをしてから、どのくらいで支給されるか、についてです。

下の画像の赤い枠をご覧ください。
正当な理由のない自己都合による離職等により2か月(3か月)間の給付制限を受ける場合、給付制限期間が経過した後の認定日から支給となります。
と書かれています。
やはり給付制限が関わってきます。

ここでも給付制限が出てくるのですね。
わたしは、失業保険は申請したら、翌月あたりから給付されるものとばかり考えていました…。
ところが、待期期間の7日間もありますし…。
…、やっぱり何事も確認は大切ですね。

雇用保険(失業保険)は大体いくらくらいもらえるのか

雇用保険(失業保険)は大体いくらくらいもらえるのか、ついてです。
やはり金額は気になると思いますので、ブログの趣旨から外れない程度にサッと紹介いたします。

下の画像の赤い枠にも記載されていますが、
保険料が控除される前の総支給額が、
平均して月額15万円程度の場合の支給額は、月額11万円程度
平均して月額20万円程度の場合の支給額は、月額13.5万円程度
平均して月額30万円程度の場合の支給額は、月額16.5万円程度

になります。

なんか金額を見てみると…、最低限の生活をサポートするためなのか…、稼ぎがあってもなくても、受給できる失業保険の金額にそんなに大きな差はないんだね。

失業保険の認定日からどのくらいで、雇用保険(基本手当)(失業保険)は口座に入金されるのか?

ここも確認程度に触れて、先を急ぎます。
失業保険の認定日からどのくらいで、雇用保険(基本手当)(失業保険)は口座に入金されるのか?
それは、失業の認定日の約7日後に、受給手続時に指定いただいた口座に振込がされます。

在留資格の取消し

ここからは厚生労働省のサイトではなく、出入国在留管理庁(入管)のサイトでの説明になります。
いよいよ、話も大詰めになってきました。
在留資格の取消し、についてです。

え…!?
在留資格(ビザ)の取消し…?
これは…、失業保険の受給が在留資格の取消しに関わっている…、ということですよね…?

…。
そういうことなの…?

はい。
無関係ではないです。
ですので、就労系の外国人の方が失業保険を受給するのは良いこととはあまり思えないんです。

下の画像の赤い枠をご覧いただけると書いてありますが、

入管法別表第1の上欄の在留資格をもって在留する者が、当該在留資格に係る活動を継続して『3か月』以上行っていない場合(ただし、当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除きます。)。

となっています。

外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、起業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習、文化活動、短期滞在、留学、研修、家族滞在、特定活動

の25が入管法別表第1の上覧の在留資格(ビザ)
になります。

失業した状態ということは就労していません。
つまり…、就労系の在留資格(ビザ)の方が3か月間働かないで失業保険を受給していたとしたら、在留資格の取消し事由にも該当する、ということになります…。

なるほど…。
だから失業保険は意図的に受給しない方がいいのですね。
3か月以上失業状態でいると、在留資格の取消し事由になるから…。

本当にやむを得ない事情なら良いですが、予め次の就職先を決めた後で離職し、すぐに転職を完了させるのが一番良いですね。

そうですね。
3か月以上働いていない、という状況にならないためにも、確実に転職することを強くお勧めいたします

以上が、就労系の在留資格(ビザ)で活動している外国人が、やむを得ない事情の場合の時を除き、失業保険を取得しない方がよい、という弊所の判断になります。

公式資料のエビデンスも示してもらい、とてもよくわかりました。
友人に離職を考えている就労系の在留資格(ビザ)の外国人がいましたら、このブログの知識を参考にさせていただきます。

そうですね。
やはり、就労系の在留資格(ビザ)をお持ちの方が失業保険を受給する状況になってしまうのは好ましくないと判断いたします。
できるだけ転職先を決めて、就労しない期間が短くなるように退職するのが上手な転職だと思います。

引き続き、皆様のお役に立てるよう有力な情報を紹介していきたいと思います。

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