特定技能外国人(建設業)の給料は月給制でないといけません 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

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特定技能外国人(建設業)の給料は月給制でないといけません 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

2023/04/06

2023.9.21最終更新

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の糠信(ぬかのぶ)です。
本日は、
建設業の特定技能外国人の給料は月給制でないといけない
ことについてご案内します。

はい。
よろしくお願いいたします。
月給制と仰いましたが、ネットで調べてみると、
月給制にはいくつか種類があるみたいですね…。
・日給月給制
・月給日給制
・完全月給制
とか…。

そのとおりです。
月給制には、
・完全月給制
・月給日給制
・日給月給制
の3種類があると一般的に言われています。
一般的に…、を付け加えた理由は後述いたします。

なるほど…。
確かにネットで調べると…、月給制には、月給日給制や日給月給制や完全月給制があるみたいですね。

一般的に…、と付け加えた理由がここになります。
日給月給制や月給日給制の点については、2023年3月に関東地方整備局の担当職員にきちんと確認いたしました。

実は…、日給月給制や月給日給制は法律用語ではないので、会社によって意味合いが異なっているそうです…。

え…?
あれだけネットに載っている用語なのに、日給月給制や月給日給制は法律用語ではないのですか…?

はい。
そうなんです…。
あれだけネット上に載っている用語なのに、法律用語ではないそうです。

法律用語ではないことから、会社によって解釈が異なってしまう基準を用いてしまうと、統一感が保たれず、外国人の安定的な給与の支給にも問題が出てしまいかねません。

ということで、前置きが長くなってしまいましたが、特定技能外国人にとっての『月給制』は、
『特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領
-建設分野の基準について-』

や、
『国土交通省の特定技能に関するQ&Aの5-2(2023年9月24日現在)』
に掲載されています。

ふむふむ…、なるほど…。
月給制が法律用語でないので、特定技能外国人を雇用する多くの企業や手続きを代行する行政書士といった関係者全員の認識が一致するよう、きちんとこのように定められているのですね。
色々書かれてありますが、どの辺が大切なのでしょうか…?

そうですね…。
月給制とわかっていれば、最も大切なのはここだと思います。

特定技能外国人の自己都合による欠勤(年次有給休暇を除く)分の報酬額を基本給から控除することは差し支えありませんが、会社都合や天候を理由とした現場作業の中止等による休業について欠勤の扱いとすることは認められません。
天候を理由とした休業も含め、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、労働基準法に基づき、平均賃金の60%以上を支払う必要があります。


ですね。

『国土交通省 特定技能 Q&A』
と検察して、制度全般のハイパーリンクをクリックしていただき、Q&Aの5-2のところに(2023年9月24日現在)、
には以下のように掲載されています。

Q 月給制とのことですが、日給月給制でも構わないのですか。

A 月給制とは、「1カ月単位で算定される額」(基本給、毎月固定的に支払われる手当及び残業代の合計)で報酬が支給されるものを指します。
特定技能外国人に支給される報酬のうち「1カ月単位で算定される額」が、同等の技能を有する日本人の技能者に実際に支払われる1カ月当たりの平均的な報酬額と同等であることが求められます。
特定技能外国人の自己都合による欠勤(年次有給休暇を除く)分の報酬額を基本給から控除することは差し支えありませんが、会社都合や天候を理由とした現場作業の中止等による休業について欠勤の扱いとすることは認められません
天候を理由とした休業も含め、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、労働基準法に基づき、平均賃金の60%以上を支払う必要があります
また、休業する日について本人から年次有給休暇を取得する旨の申出があった場合、年次有給休暇としても問題ありません。

そうなのですね。
では、特定技能外国人を雇用しようとする企業様にもこのことはきちんと理解した上で特定技能外国人の雇用を検討していただかないと、後々トラブルになりかねない、大切なところですね。

例えば…、天候で工事ができなくても給料は支払わないといけないことは大切ですね。
何事も確認は大切ですね…。

仰る通りですね。
会社の貴重な労働力やマンパワーを補ってくれる特定技能外国人ですが、特定技能外国人を雇用する企業様自身の制度の理解が不可欠です。

申請自体も複雑で…、制度も複雑ですが…、会社を守るためにも、より良い成長のためにも、とても面倒くさいとは思いますが(わたくしも特定技能制度には苦戦しています…)、時代に合わせた制度の理解が必要だと思います。

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