深夜酒類提供飲食店って何? 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

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居酒屋、ガールズバーといった深夜酒類提供飲食店って何? 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

2022/10/03

深夜における酒類提供飲食店って何?

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の糠信(ぬかのぶ)です。
今回は深夜酒類提供飲食店の届出について紹介していきます。

確か、深夜における酒類提供飲食店って…、深夜もお酒が出せるようになる届出ですよね…?

仰る通りです。
深夜における酒類提供飲食店営業とは…、深夜(午前0時から午前6時)において、設備を設けて客に酒類を提供して営む飲食店営業(営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く。)をいいます。

なるほど…。
深夜酒類提供飲食店のポイントを整理すると、

深夜(午前0時から午前6時)の営業
酒類を提供して営む飲食店
通常主食と認められる食事を提供するお店以外

ですね?

その通りです。
その3つが深夜酒類提供飲食店の特徴になります。

では、深夜酒類提供飲食店の要件面についても見ていきましょう。

まず…、人的欠格事由についてです。
人的欠格事由(この要件にあてはまる人は届出できません、という条件)は、社交飲食店営業許可申請と違ってありません

え…?
社交飲食店営業許可申請には人的欠格事由が結構ありますが、深夜酒類提供飲食店の届出には人的欠格事由は設けられていないのですね…。
社交飲食店営業許可申請よりは要件が緩い、ということですね。

そうなんです。
図面作成は社交飲食店営業許可申請と変わらないのですが、所々緩い箇所があります。

次に、営業所の構造及び設備の基準(施行規則第99条)についてです。

1 客室の床面積が9.5㎡以上あること
 (但し、客室が1室の場合を除く
 ※客室が2つ以上ある場合は、各々の部屋が各9.5㎡以上必要

2 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと

3 善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと

4 客室の出入り口に施錠の設備を設けないこと
 但し、営業所外に直接通ずる客室の出入り口についてはこの限りではない

5 営業所内の照度が20ルクス以下とならないこと

6 騒音、振動の数値が条例の定める数値に達しないこと

ん…?
6つもありますね…。
でも、これらの1つでも要件を満たさない場合はお店の届出ができないので、1つずつ確認していくしかないですね。

そうですね…。
お店の雰囲気もあるでしょうが、20ルクス以下にならない照度が一番ポイントになってくると思います。

後は客室がいくつかある場合は、9.5㎡以上ないと客室として届出できず、お客さまに飲食してもらうことができないので注意が必要になると思います。
もし、9.5㎡以下の部屋も客室として利用したい場合は、内装工事をし、他の客室と合わせて一つの大きな客室にすることになると思います。

営業所の場所的基準(営業禁止区域)についてです。
以下の用途地域では深夜酒類提供飲食店の営業はできないので注意が必要です。

第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域

深夜酒類提供飲食店もどこでも営業できるってわけではないのですね…。
もし…、これを知らずに、営業禁止区域の物件を契約してしまっていたら…、考えたくもないですね…。

そうなんです。
ですから、物権契約の前に行政書士に一度ご連絡をいただけるのが、リスクを抑えて営業準備を行えるタイミングになります。
もし、契約しようとしている物件が営業禁止区域であることが事前に分かれば、別の物件を探せばよいのです。
是非安全に開店準備を進めていきたいと思います。

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の糠信(ぬかのぶ)です。
弊所のページを閲覧いただきましてありがとうございます。
今回は深夜酒類提供飲食店の要件について紹介させていただきました。

2022年10月3日現在、コロナが落ち着いてきたとはいえ、バーやスナックといった深夜酒類提供飲食店は厳しい状況が続いています。

今回はメインで紹介しておりませんが、深夜酒類提供飲食店は接待ができない営業形態ですのでご注意下さい。
もし、接待ありの営業形態をお考えの場合は社交飲食店営業許可申請になりますのでよろしくお願いいたします。

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