遺言書の役割と押さえておくべき認識 葛飾区、江戸川区担当の行政書士

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遺言書の役割と押さえておくべき認識 葛飾区、江戸川区担当の行政書士

2022/09/15

遺言書の役割を押さえておくべき認識

恐れ入ります。
大変失礼な質問ではございますが、遺言書がどのような役割を果たすか…ご存知でしょうか…?

えっと…、そうですね…。
「あったらいい…」
くらいは分かりますけど、具体的にどんな役割を果たすまでは…、分からないですね…。

 

そうですよね…。
なかなか遺言書がどのような役割を持つのかなんて考える機会もありませんよね…。
まずはその遺言書が果たす役割を押さえておきたいと思います。
遺言書は、残されたご家族の相続トラブルを予防する役割を持っています。

相続トラブルを予防…、なるほど…。
相続トラブルは実際その場面にならないと、起きないとは限らないですよね…。
「葬式を終えたら手のひらを返すように意見を変える身内がいた…」
というのを聞いたことがありますが、その相続トラブルを予防する役割があるのですね。

はい、そうなんです。
遺言書を作成する、とまでお考えが至らないご家庭がほとんどですが、その重要性をご存知ないだけで、相続トラブル回避の役割を持つ遺言書の重要性は無視できないと思います。

そう、ですね…。
遺言書の重要性を知れば、作成に至るご家庭もいらっしゃいますよね。
とはいえ…、周りに…、
「ウチは遺言書を作成しましたよ」
ということもあまり聞かないですね…。
それに…そのような大切なことをあまり他人様に話すこともないですよね…。
と…、独り言が長くなってしまいましたが、実際どれほどの方が遺言書を作成しているのでしょうか…?

現在、昨今の終活ブームで遺言書やエンディングノートが注目を浴びています。
2017年の1年間で公正証書遺言の作成件数は約11万件超、ここ10年で見ると約1.5倍に増加しているそうです(日本公証人連合会HPより引用)。
自筆証書遺言を含めるとさらに件数は多くなります。

結構多いんですね…。
2017年の公正証書遺言の作成件数は約11万件…。
遺言書作成の件数はこの10年で1.5倍に増えているのですね…。

はい、仰る通りです。
しかし、その一方で、基本に則ってない残念な遺言書(無効な遺言書)も散見されるようになりました…。
遺言書は手紙感覚で残すような書類ではなく、財産処理に関わる法律文書であると認識された方がよいでしょう。
 

遺言書はじっくり時間をかけて作成するもの

遺言書はじっくり時間をかけて作成しましょう。
「さっさと作って終わりにしましょう」
と安易に考えるのはお勧めできません。

え…、どうしてですか…?
早い方がいいですよ。
難しいことは長く考えていたくないですし…。

そうですよね…、慣れないことを考えるのは大変ですね。
仰るお気持ちはよくわかります。
じっくり時間をかけて作成したい理由は…、遺言書は作成要件を満たしていても(法律的には有効な遺言書ですが)、残されたご家族のことを検討しきれていない遺言書は、
「この遺言書の内容は適当すぎる…」
「これなら残してくれない方がよかった…」
となってしまうから
です。

作成した要件を満たしているのであれば、その遺言書に問題はないのではないでしょうか…?
作成要件を満たしていても残されたご家族のことを検討されていない遺言書だとどうなるのでしょうか…?

それは…、問題のない遺言書(きちんと残されたご家族のことを考慮されている)であれば不要であるはずの相続人同士の話し合い(遺産分割協議といいます)が必要となり、争いを回避する目的を果たせないこともあります。
結局…、お金と時間をかけた遺言書があっても、遺言書がなかったのと同じ状況になってしまうということです。
遺言書はきちんと時間をかけて検討し、残されたご家族が安心できる内容に仕上げましょう。
 

そうなのですね…。
結局遺言書を作らなかったのと同じになってしまう可能性もあるということですね…。
なるほど…。

今回大切なことは、法定通りの遺言書でも、残されたご家族のことが考慮されていない遺言書は結局遺産分割協議を行わないといけなくなる可能性を秘めている…、ということですね。

勉強になりました。
ありがとうございました。

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