葛飾区・江戸川区で相続をなさる方へ 相続者たちとは誰なのか(兄弟姉妹)

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第三順位の法定相続人(兄弟姉妹) 行政書士葛飾江戸川総合法務事務所

2020/05/13

2023.11.14最終更新

第三順位の法定相続人(被相続人の兄弟姉妹)

お世話になっております。
行政書士葛飾江戸川総合法務事務所の細谷叶恵(ほそやかなえ)です。
本日は、
相続における第三順位の法定相続人(被相続人の兄弟姉妹)
について紹介していきます。

第三順位ということは最後の法定相続人の紹介になるんだね。
3回にわたるブログで紹介してきたけど、ここで法定相続人の話は完結するんだね。

その通りだね。
もう計算方法とか同じで割合が変わるだけだから、そんなに難しいことはないと思うよ。

第三順位の被相続人の兄弟姉妹だけど、もし…、被相続人の兄弟姉妹が故人の場合はその方々の子である…、相続人たちから見れば、甥、姪にあたる方々が相続人になるよ。

なるほど。
で、第一順位の被相続人の子供も、第二順位の被相続人の直系尊属もいない場合に初めて、第三順位の被相続人の兄弟姉妹が法定相続人となる…、ということだよね…?
そして、被相続人の配偶者がいる場合は、被相続人の配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人となるってことだね…?

その通りだよ!
おばあちゃん、すごいね!

・第一順位の被相続人の子供も、第二順位の被相続人の直系尊属もいない場合に初めて、第三順位の被相続人の兄弟姉妹が法定相続人となる
・被相続人の配偶者がいる場合は、被相続人の配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人となる

で間違いないよ。

第三順位の法定相続分の割合

どういうときに第三順位の被相続人の兄弟姉妹が法定相続人になるかはわかったね。
次は、
被相続人の兄弟姉妹の相続分はどれくらいか
だね。

そうだね。
法定相続分がどれくらいかは大切だよね。

 

被相続人の配偶者がいる場合の被相続人の兄弟姉妹との相続分の割合は、

被相続人の配偶者が3/4
被相続人の兄弟姉妹が1/4


となるよ。

被相続人の配偶者が3/4
被相続人の兄弟姉妹が1/4
か…。
ほとんどが被相続人の配偶者に配分される形なんだね。

その通りだね。
さらに、いわゆる半血兄弟といわれている…、半分しか血がつながっていない被相続人の兄弟姉妹の相続分の割合は全血兄弟といわれている…全部血がつながっている兄弟姉妹の1/2となるよ。

ここは平成25年に改正された、第一順位の被相続人の子の場合の『非嫡出子の相続分が嫡出子と同じになる』と混同しやすいところだから注意してね。
第三順位の法定相続人の兄弟姉妹における半血兄弟については改正されていないからね。

全血兄弟と半血兄弟か…。
また新しい言葉が出てきたね。
第三順位の法定相続のケースは多くないにしても、ここだけはよく注意しないとね。

そうだね…。
新しい言葉は難しいよね。

ちなみに、相続の配分量についてだけど、もし被相続人の配偶者がいない場合は、被相続人の兄弟姉妹が全て法定相続するよ。
そして、被相続人の兄弟姉妹が2人以上いる場合は、被相続人の兄弟姉妹同士で相続分を等分になるからね。

第三順位の法定相続の計算例

じゃあ、いつものように、実際に計算してみよう。
今回は、
相続財産は1,000万円
相続人は、被相続人の配偶者、被相続人の兄、被相続人の妹(子も直系尊属もいない設定)

でやってみよう。

おばあちゃんが計算に乗り気になってる(笑)。
まず、被相続人の配偶者と被相続人の兄弟姉妹の相続分の割合は、
被相続人の配偶者  3/4
被相続人の兄弟姉妹 1/4

だったね。

よし、計算してみるぞ~。
相続財産が1,000円で、
被相続人の配偶者の配分が3/4だから750万円
被相続人の兄弟姉妹の配分は1/4だから250万円

だね。

で、今回兄弟姉妹は2人いるから、相続分は等分される…。
そうすると…、

被相続人の配偶者 750万円
被相続人の兄   125万円
被相続人の妹   125万円


ということだね。

すごいすごい!
わたしが小さいときに分数の足し算を訊いてもできなかったおばあちゃんでも計算できたね。

かなえ…、それ、褒められてる気がしないよ…。

被相続人の半血兄弟姉妹の数に関する参考資料

ごめんごめん、冗談だよ。
最後に参考資料を紹介するね。

今回は被相続人の兄弟姉妹が相続する、第三順位の法定相続について伝えたけど、上述したように、半分しか血がつながっていない兄弟姉妹(半血兄弟)は、全部血がつながっている兄弟(全血兄弟)の1/2の相続分しかないの。
で、実際、被相続人の半血兄弟はどれくらいいらっしゃるかの参考資料として、厚生労働省のHPを確認すると、

離婚の年次推移が、
昭和25年(1950年) 約8万件
昭和47年(1972年) 約11万件
平成14年(2002年) 約29万件
平成20年(2008年) 約25万件
となっていたよ。

半血兄弟は離婚後に新たに出産することで産まれてくる子のことだから、離婚数が多くなると、半血兄弟も増えてくると思う。
第三順位の法定相続のケースは少ないけど、今後数十年間は現在より半血の被相続人の兄弟姉妹が増えていくことになりそうだね。

なるほど…。
確かに離婚件数は増えてきているね。
時代の変化かねぇ…。

確かに離婚後に出産して半血兄弟と全血兄弟の関係が発生して、その兄弟が子の時の第一順位ではなく、被相続人の兄弟姉妹としての第三順位の法定相続人相続の時を迎えるのは何十年も先の話だね。
そして、第一順位の場合の全血の子である嫡出子と半血の子である非嫡出子の相続分が平成25年に改正されて平等になっているなら、時代の流れで何十年か後に第三順位の場合の全血兄弟と半血兄弟の相続分についての民法改正もあるかもしれないね。

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